IPA プロジェクトマネージャ試験 合格体験記(2022年度)

IT資格
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令和4年10月のプロジェクトマネージャ試験(IPA主催)、合格してました!

|д゚) チラっ

今思えば、少しダラダラしてしまいましたが、「3度目」の挑戦でした。

ようやくだね。

本記事では「合格体験記」ということで、私の勉強方法や当日試験などについてまとめ、お伝えしていきます。

※この半年前にはSA(システムアーキテクト)にも合格しています。連勝です!

では早速!

始めに

プロジェクトマネージャ試験とは?

IPA(情報処理推進機構)が実施している、国家資格の一つです。プロジェクトの責任者として現場を統括し、計画、実行、管理する人を対象としています。

IPAの試験区分では「PM」と略され、合格率は14%前後と、それなり以上の難関です。(合格者の受験番号一覧を見た時に番号の飛びっぷりがえぐいです。)

試験は4ブロックで構成されており、1日がかりです。

  • 午前1(免除有)
  • 午前2
  • 午後1
  • 午後2(論述試験)

過去の挑戦~合格まで

初回挑戦は2020年の10月でした(本来であれば2020年4月の開催でしたがコロナ真っ只中ということで、初の中止となり、半年後となりました)。この時は午後1が60点未満で敗退でした。

次の挑戦は2021年の10月でした。この時は午後2がB判定となり敗退しました。なお、この日は17時にワクチン接種を控えていたため、午後2の論文を速攻で書いて堂々と途中退出したのは記憶に残ります(午後2を途中退出する人はあまりいません)。

そして今回の挑戦は2022年の10月でした。この時は受験出来たことにまずは喜びです(前日が雨なら子供の運動会とバッティングだったため)。そして無事に合格でした。

試験の手応えは毎回上がっていました。私の場合は3回かけてしまいましたが、もっと時間をかけて効率的に勉強すれば初回でも受かるんだろうなって感じます。

私について(スペックや受験理由)

普段、プロジェクトマネジメント業務には、全然触れていません。

会社の教育で少し触れたことはありましたが、その程度の知識です。よって知識をあまり持っていない状態でのチャンレンジとなりました。

受験しようと思った理由は、この先のキャリアとかを考慮すると、確実に必要になるだろうなって思ったからです(永遠に現場での実務だけって実際は少ないかなと)。どうせ勉強するなら資格として持っているのも、色々な場面でアピールできる可能性があると思いました。

全体のスケジュール

3回目の際のスケジュールは次の通りでした(約2ヶ月強)。

  • 7月下旬~:午後1対策
  • 8月中旬~:午後2対策
  • 10月上旬:午前2対策

※3回目に限っては午前1が免除だったため勉強していません。

あと、私は3回目という積み重ねがあったため、上記のようなスケジュールになっています。初回であればもう少し早めに対策しても良いでしょう。特に午後2のネタがどれだけ揃っているのかで動き方が異なってきます。

ところで1日の勉強時間は・・・?

私の場合は朝の5時~6時過ぎの1時間~1時間30分。後は昼休みとか夜とかに30分~1時間。家事やら育児やらがある中で自由時間をいかに勉強に回すか・・・かな。

モチベーション維持のために、計画的にいきましょう。勉強によって自分の自由時間が削られることになりますが、有限なことですし、その先の目標達成を糧に走り抜けましょう。

勉強方法

午前1・午前2の勉強

過去問対策につきます。

  • 直近を除く過去5年分の解く。(R3を除くR2~H28年分)
    ※直近の過去問はほぼ出題されません。
  • 問題集のPM対象分野を解く。

人によってはIPAの過去問だけを解く場合もあると思いますが、問題集があると安心出来ます。特に解説を読めるってのは腑に落ちます。

一度買っておけば3年程度は戦えます。

・・・それでも難しいのは暗記しましょう。

暗記が関わったりするので優先度は最後です。初回&午前1含めた受験であれば試験日の10日前。2回目以降&午前1免除であれば、試験日の5日前で十分かと考えます。

なお、直近を除く過去門であれば「プロジェクトマネージャ過去問道場」は無料&未登録でぶん回せるので、おすすめです。

午後1の勉強

過去問対策&慣れ&分析です。

ただし、午前とは異なり、解きまくるのではなく、じっくり解いてじっくりと回答及び解説を読みます。ここ数年は傾向が変化しているため、直近2年または3年の問題は確実に解くようにしましょう。昔の問題との違いにびっくりします。

ポイントは次の通り

  • 時間を測定する(1問45分)。
  • 解答はすぐに見ない。
  • 誤った問題はしっかり分析する(解答をよく読む。何故誤ったのか。)

私は1日1問は解くようにして、教本を含めて過去18問程度×2~3セットを繰り返しました。1回解いても、3~4週間後に再チャレンジすると別の観点に改めて気付いたり、また間違えてしまって凹んだり、いろいろと為になります。

プロマネ対策本の本命です(みよちゃん本)。
厚さ3cmを超えるボリュームと説明量の多さは圧倒的です。

午後2の対策と織り交ぜるのも良いと思います。午後1は午後2のネタに使えるような記述が豊富であるためです。数値表現や考え方などが非常に参考になります。精度を高めていきましょう。

午後1の選択方法って何かあるかな?

選択方法?PMの場合は直感で。

SAの時は問題によって難易度の差が大きく感じたけどPMはそうでもないかな。

あと、問題を解いて解説をよく読むと思いますが、方向性に誤りがないか自問自答しましょう。何が問われているのか、本質は何だったのか。ここの探り方を誤ると本番でもハマる可能性あり。

午後2の勉強

午後2とは

テーマに沿って2時間で仕上げる論文です(字数制限あり)。

約2000文字以上をひたすら書く必要があるため、最後の足切りポイントです。文字数は以下のような決まりがあります。

  • 設問ア:800文字以内
  • 設問イ:800文字以上
  • 設問ウ:600文字以上

以前は知識エリアのいずれかが問われるような内容でしたが、最近は複合的であったり、特に次のような観点が問われることが多くなっている気がします。

  • アジャイル開発
  • DXやPoC
  • 複合的なコミュニケーションやステークホルダー

私の対策

最初は教本で問題に目を通して、論文の解答例を読み込みました。そして、パソコンで論文を2本~3本程度書いてみましたけど、規定文章量を書くのは結構大変です。

  • 何を膨らませればいいのだろう(字数不足)。
  • 何を書けばいいのだろう(ネタ不足)。

論文ってどんなものかがわかると思います。

私はそうでした。

恐らく教本でも同じようなことを書いていますが、次の内容に注力しました。

  • 問われている内容に反応できるようにする。
  • 関連内容のネタを探す(アピールポイント)。

そして上記内容を行う際に、基準とするシステムを決めておきましょう。自分がイメージしやすいシステムであれば、派生させるのも苦じゃないと思います。例えばWEB問い合わせシステム、WEB販売サイトなど。

そんなことで、テーマに対する設問ア、イ、ウの解答例を揃えていきます。

ある程度揃えることが出来たら、回答する際の表現の勉強です。単に「私はこうした」だけじゃなくて、「私はいついつにこのような手段を使って誰々とこうした。何故ならこうだったから。」というように書けるようにする。

・・・それでも、思いつかない題材は教本の内容(状況に応じて午後1も参照)を部分的に覚えることもありました。もちろん、類似システムから派生させて覚えることもありました。武器は多いほうが良いですからね。

必ず最新を買いましょう。本書に乗りきらない過去の解説を読める特典が付属しており、確実に役に立ちます!(古本だと期限切れになっており読めません)

なお、私は設問ア/イ/ウで次の文字数を目標としました。
→ 600文字/1000文字/700文字

ネタの妥当性チェックはどうすれば? あと紙とペン?パソコン?

午後2の解説を読んで自己チェックしたよ。パソコン使ったり紙&ペンで書いてみたり。

本当は誰かに見てもらって添削してもらうのも良いと思いますが、私はそのコネが無かったので。PMとしての立ち位置(考え方)は常に意識しましょう。
→ 優秀なPMはリスクを予測して前もって手を打って、顕在化時の対策を考える、など。

午後2のネタ整理は基本的にパソコンを使いました。ただ、骨子の作成だけは紙媒体を使いました(当日試験と同じようにしたく)。紙媒体を使う他のメリットは書けない漢字に気付くことです。地味に小学生レベルの漢字が書けないことがあり焦ります。

あと、論文をフルで書くことはあまりしませんでした(3回目受験時に限っては1回あったかどうか)。骨子の作成も含めると約2時間を連続で確保するって難しいですし、私は各問題に対するネタ集めや骨子構築のほうが重要と考えました。

他に準備したこと

他に準備したことはあるの?

SA対策と一部被るけど、思い出せる範囲で書いていくね。

  • 漢字、論文作法
  • システム開発の基本、用語整理
  • スクラムにおけるPMの立ち位置

■漢字、論文作法

骨子の作成時や、論文を通しで書くと「漢字」が書けないことが多々あります。かけなかった漢字はメモしておいて、適宜練習しておきましょう。さらに、論文のお作法を最低限は抑えておいたほうが良いです。例えば「。」「、」が次の行になる場合は行末に含めるなどです。

  • ~と考えた。
    「。」が行末のマスに入らない場合、「た」「。」は同じマスでOKです。

■システム開発の基本、用語整理

工程の流れだったり、工程内の細かい違い(要求定義、要件定義など)をしっかり意識するようにしました。後は非機能要件の種類や例、などの用語ベースを整理して、どんなネタと結び付けることが出来そうとかも都度考えました。

■スクラムにおけるPMの立ち位置

これは念のための準備でした。実際の試験でいきなりPMを解任してスクラムマスターね!ってのは無いと思いますが、アジャイル的な開発が試験では増えている印象のため基本知識を準備しました。アジャイル的な開発における従来のPMは、各メンバに委任されつつ、PM自体はスクラムマスターの位置付けなのかなぁとか。支援型(サーバンド型)のリーダーシップが求められるんだなぁとか。

試験当日・感想

2022年10月9日(日)無事に試験開催です(IPAのHPを見ても中止の連絡はありません)。今回は午前2からの受験であるため、余裕をもって10時過ぎの会場入りを目指します。

当日の持ち物です。

  • 受験票2枚+写真
  • 検温結果
  • 筆記用具
  • 時計
  • サンダル(土足NG会場)
  • 昼食や飲み物
  • ティッシュ

会場によってはスリッパを貸してくれるところもありますね。また、SAの時と同様に時計は秒単位で合わせておきました(精神的な安定です)。

今回の会場は専門学校の教室でした。椅子がチープでおしりが痛くなりやすく、机の幅が小さいやつですね。与えられた条件で頑張るしかありません。

■午前2
→ PMの午前2は過去問率が高いため、教本+直近除く過去問を数年やっておければ、まず合格点を取れます。結果的に96点(1問誤り)という高得点をたたき出しました。

■昼休み
→ 早くも昼休みです。会場(教室)で軽食を済ませ、近くのコンビニ(往復20分)まで足を運び、イートインスペースでコーヒーを飲みつつな過ごし方です。リラックスしたかったのです。

■午後1
→ 今回は直感で問1、問2を選択しました。時間ギリギリになりながら全力で取り込みます。数日後に予備校サイト等の解答速報を確認しましたが、イマイチぴんときません。うまくいけば午後1は通ったかなって感覚でした。結果的に80点と、午後1が苦手な私にしては、それなり以上の点数をたたき出しました。

■午後2
→ 直前はチョコレート&栄養ドリンクでリラックスです。そして今回は問1を選択しました。(問2はコミュニケーションのネタが不足していたのに加え、記述内容の”相反”する期待ってなんだ・・・?とグルグル回り出したので勘で却下)。

早速、問1に対する骨子の構築を行います。変更管理のネタを基準に、チーム力の強化の知識を含ませていきます。が、予想以上に時間がかかり構築8割で書き始めることになりました。

  • 設問ア:600文字
  • 設問イ:900文字
  • 設問ウ:600文字

記憶が曖昧ですが、上記のような文字数になりました。本当はもっと書きたかったのですが、やはり時間が不足してくるのと、設問ウまで書ききれないと元も子もないため、ひたすらに書き続けました。なお、設問ウは約20分という超ギリギリな時間で駆け抜けました。

めちゃくちゃ手が痛い。

シャーペンの持ち方によっては手の爪をちゃんと切っておいたほうがいいよね。

問1は今思うと、アジャイルな開発スタイルを含ませた内容ですね。だからこそ、全員が様々な開発を行えるようなチーム体制や知識を持たせるなどとった、PMとしての立ち位置を踏まえた論述内容を書きました。もちろんその理由についてもしっかりと書くことで、ちゃんと考えているPMというアピールもしっかりしました。

・・・と、骨子が不完全だけど、アピールだけは忘れまい!という内容であるため、一貫性は不足していたと思います。それでも「A」判定になったのは、なんとか採点者へ想いが伝わったのかなって思います。これが国語の試験だったらダメだったでしょう。試験勉強の期間を通じて、アピールできるネタを集めることは無駄にはならなかったと考えています。

まとめ

3回目の挑戦で合格したプロジェクトマネージャの合格体験記でした。

  • 午前・午後の勉強方法を載せています。
  • 当日試験の感想を載せています。

頑張ってチャレンジすれば合格出来ます!これからチャンレンジされる方もプロジェクトマネージャ試験の合格を手にしましょう!大変かもしれませんが、色々とモチベーションは上がります!

最後までご覧いただきありがとうございました!

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