この度、TP-Link製のTC65(C310のグローバル版で仕様は全く同じ)を購入して設置しました。それなりに有名なWifi対応のネットワークカメラ(監視カメラ)です。それ故に、他サイト様によるレビューは山ほどありますので、他サイト様とあまり被らない視点でお伝えしていきます。
最近は「C310/A」というのを見かけますが、機能的な違いは無いとのことです。販売店の違いやハードウェアバージョンの違いがあるぐらいとのこと。(例えばAmazon用とか)
なお、ご参考までに最新モデルは「C320WS」(2022年登場)です。価格差はあまり無いため、今後の新規購入であれば「C320WS」のほうが買いだと考えます。
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お待たせしました。ここから本編です!
概要紹介
Wifi接続可能なため、本体へ電源供給が出来てスマホやタブレッド端末があれば、すぐに利用できる監視カメラとなります。お値段はなんと「5000円台」です。
※2023年時点では5000円を切ることもあります。
- 超高精細ビデオ:300万画素の解像度で全てをクリアに記録します。
- 有線/無線ネットワーク:WiFiや有線接続が可能なので、柔軟に設置できます。
- 高度なナイトビジョン:真っ暗でも最長30m先まで捉えられます。
- 動作検知&通知:カメラが動きを検知した際に通知を送ります。
- アラート機能:ライトと効果音で不審人物に警告を出します。
- 双方向通話:内蔵マイクとスピーカーを通して会話ができます。
- 安全なストレージ:動画は最大128GBのmicroSDカード1(別売り)へ保存することができ、録画映像の確認にも便利です。
- 音声コントロール:GoogleアシスタントとAmazon Alexaに対応しているので一部音声操作も可能です。
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視野角は108℃になります。広過ぎず狭過ぎずです。
公式サイトの仕様に特に記載はありませんが、実は「プリレコード」仕様です。これはドライブレコーダーのように検知数秒前から記録を残してくれる優れものです。このグレードでプリレコードに対応しているネットワークカメラはあまり無いと思います。
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プリレコードが搭載されていない監視カメラの場合、素早い動体の場合は、過ぎ去った後に録画されます。つまり後から録画データを確認しても何も映ってないということになります。
選定理由(充電池式の感想含む)
Amazonや楽天等の通販サイトで色々と調べましたけど、機能・値段は様々です。私、個人的なネットワークカメラ選定時の観点は次の視点だと思いました。
今回は予算1万円以内の縛りがあったため、その制約を追加して探すことにしました。
数年前にもネットワークカメラについて調べたことありますが、最近は充電式の商品が増えてきました。大容量バッテリー10000mAhや15000mAh搭載で数週間~半年は充電不要と訴えているカメラも数多くあります。
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電源ケーブル無しの手頃さは非常に魅力的ですが少し不安があります。
商品によって保証期間もマチマチです。短くて半年、長くて2年。物によっては壊れることが前提だったりAmazonギフトカードで誤魔化されそうな気配もあります(私の考えすぎという可能性もあります)。
それと充電式の場合、別のセンサーで検知してから録画することで節電しています。よって「プリレコード」に対応しているものは皆無です。素早く動くものは別に録画不要と割り切ればそれで良いですが、もしもの時に後悔する可能性はあります。
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数日間悩んだあげく、私は充電池式のネットワークカメラは候補から外れました。手頃に設置しておくのであれば候補ですが、私は長い期間に渡って設置したいのです。
※バッテリー式の設置の手頃さはもちろん魅力です。どうしてもバッテリー式にする場合は多少高くても保証のしっかりしている国内メーカーを選択したほうが良いかもしれません。
最終的に電源がアダプター式(屋外利用での接続方法は後述)で、3年保証のある、機能性・安定性でも評判の高いTP-Link製のネットワークカメラ(Tapoシリーズ)を選択しました。
購入しました
同じ商品である「C310」でも良かったのですが、その時は「TC65」のほうが少し安かったのです。
※けど、Amazonタイムセール等のタイミングによってはC310のほうが安いこともあります。
全体
製品の箱です。グローバル対応版のため、箱に日本語表記はありません。
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カメラ本体です。写真で大きさはわかりにくいですが土台(台座)まで含めて350ml缶と同じような大きさです。コンパクトだと思います。(アンテナはもう少し控えめにならないかなぁと、個人的には思いますが、接続安定性は大事です。)
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付属品として、いろいろ付いています。
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スマホ+Wifi環境があれば、ガイダンスに沿って簡単に実施出来ます。
ただし、初期設定の際はWifiルータ本体に近い場所で実施しないと、うまく初期接続が出来ないケースがあります(どこかの口コミでも見かけました)。初期接続さえクリアできれば、Wifiルータから距離が離れても問題なく接続出来ました。我が家はWifiルータが1Fにあって、カメラ本体を2F屋外に設置していますが、電波強度「中」で安定していて、途切れたことはありません。
本体に記録するためにはmicroSdカードが必要です。常時録画をしなければ32GBや64GB程度で十分だと思います(頻度によりますが数年分は保持出来ます)。
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パソコン等での事前フォーマットは不要です。購入した直後のSDカードを差し込めば後はカメラ側が勝手に初期化してくれます。
機能面(抜粋)
便利だなぁって思った点を載せます。
■プリレコード
先ほども記載しましたが、検出の数秒前から記録してくれる機能です。色々と試しましたが、感覚的に5秒前ぐらいから記録されているようです。
■アレクサ対応
初期設定が必要ですが、簡易的にアレクサに対応しています。試してないですがgoogleアシスタントにも対応しているようです。なお、専用アプリじゃないと、記録映像までは見れないようです。
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アレクサ!カメラ映像見せて!
■ステータスLEDのOFF
最初、ステータスLED(緑色)はついたままなのかな?と思いましたが、スマホアプリから簡単にOFF設定出来ました。
■動体検出範囲のきめ細かい設定
これは誤検知に関係するため重要です。最初は四角い枠で指定するだけなのかなって思いましたが、四角い枠は複数設置可能で、複雑な検出・検知範囲を設定出来るのです。この設定によって範囲外の検出は今のところゼロです。
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他にライン検知(ここの線を超えると検知)の設定も同時に可能です。
設置・配線しました
今回は屋外(2階の屋根下)に設置します。
設置の工夫
今回のカメラ本体の重量は「200g未満」であり非常に軽量です。本来、この重量であれば3M製の屋外対応両面テープを利用すれば穴あけ禁止の課題は簡単にクリア出来ますが、カメラの土台を見る限り接地面が非常に少ないのです。
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このままでは、3M製の両面テープだとしても、接着能力に少しだけ不安があるため1cmの木材を挟むことにします。
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層としては屋根下、両面テープ、木製土台、カメラ土台になります。
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木材の一部には、白のビニールテープを巻いて概観となじませています。最初は白の油性ラッカーで対応しようとしましたが、塗っても木材の木目が隠れにくいので諦めました。
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カメラ土台と木材土台はネジで固定しますが、付属ネジは約3cmの長さがあるため、木材を突き抜けてしまい、利用出来ません。そこで長さ1cmのステンレス製ビスを別途購入して固定しています。なお、ビスの径は3mmです(M3)。
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カメラ土台の接地面が平たければ、この面倒はなかったのに。
土台の他の選択肢として白のABS板などがありますが、厚さが1cmになると想像以上に高くなるため止めました。アクリル版も同様ですがネジを打ち込むのが難しい素材です(割れてしまう)。木材であれば約100円で買えます(ちょうどいいサイズがあれば良いのですが、今回は土台に合わせて鋸を久しぶりに使いました)。
木材にはMDF材もありますが、ネジを打ち込んだりするため、強度的なことを考慮して、一般的な木材にしました(よくある杉とか松だと思います)。本当は歪みを考慮すると集積材が良いのかもしれませんが丁度いいサイズは売っていませんでした。
・・・土台について色々と書きましたが、元々の土台に両面テープを端までビッチリと多めに張って、壁に張った後に30分ぐらい手で圧着しても、しっかり貼りついたかなぁってこの記事を書きながら思いました。
配線の工夫
今回は近くに換気口があったため、そこから線を通そうと考えました。室内側の換気口の一部(見えない部分)を削り(状況によってはプラスチック部をハンダゴテ等で溶かすと楽です)、そこにDCケーブルを通すことですんなりクリア出来ます。
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とりあえず線を出していますが、目立ってしまう場合は何か考えたほうが良いかもしれません。
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さて、付属ACアダプターのコード長は3mです。換気口まではギリ辿りつきますが、室内のコンセントまでは長さが足りません。
◇1点目、屋外コンセントの新設は手間やコストがかかるため、今回は諦めます。
◇2点目、ACケーブルであれば簡単ですが太さがあるため、取り回しが少々面倒です。なにより、途中でACアダプターを繋ぐため、途中の部分によっては不格好になる可能性があります。
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一般的な延長タップは取り回しという点では少しイマイチですね。特に今回はカメラ用のため(電圧・電流量は少ないのだから)本当は細い線が良いのですが、ACケーブルとなるとそうはいきません。
※それと「ACアダプター」自体は防水ではないため接続部の防水も考える必要があります。
◇3点目、DCケーブルの場合ですが、試したことがありません。
- DCケーブル用の延長ケーブルって売っているのかな?
- コネクタ部の形状は何種類かあるみたいだけど、今回のネットワークカメラの場合はどれだろう?
調べたところ外径は「5.5mm」です。内径は定規(ノギスは持ってません)で測定した感じ「2.1mm」or「2.5mm」の2択になります。既にカメラ用のACアダプターは先行で入手していたため、別のコネクタに挿したりしてみます。その結果、内径は「2.1mm」であることを突き止めました。
延長用DCケーブルの色は、白色も売っているんですね。本体側が白のケーブルであるため、同色ですっきりした印象です(設定場所も白に近い部分なのでちょうど良い)。
最終的に、配線は次の構成になりました。
カメラ本体 ⇔ DC延長ケーブル ⇔ ACアダプタ ⇔ 室内コンセント
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また、配線は「ケーブルクリップ」を端に配置して、そこを通しています。遠目でみれば結構わかりにくいです。
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今回は採用しませんでしたが、バンドや露出用四角ボックスによる固定方法もあります(雨に塗れたり日が当たる場合は推奨)。別記事で触れていますのでご参考にください。
※屋外コンセントを利用される場合、ACアダプターは防水ではないため注意しましょう!(延長ケーブルや配線ボックス、各種防水ケーブルを活用など)恐らく、ほとんどの製品に当てはまります。
私は換気口を通しましたが、エアコンダクトを通す方法もあります。さらに、電源ケーブルに薄型配線を組み合わせることで窓のサッシを通す方法もあります。
例えば次の商品です。
- サッシに両面テープで配置する。
- 延長DCケーブルと組み合わせ可能です(内径2.1mm)
この製品を組み合わせることによって、より非破壊的に防犯カメラを設置することが可能です。
夜間モード時の問題と対策
夜になると自動的に赤外線LEDが有効になって、夜間モードに切り替わります(設定で常時、日中モードにすることも可能です)。そして、現状わかった夜間モード時の問題は次の通りです。
- 近くに壁があると白飛びして、全体の露光調整が意図しないものになる。
- 赤外線には虫が反応する。
- 赤外線は雨も反応しやすい。
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これは本カメラだけではなく、夜間監視するカメラ全般に言えることです。詳しく見ていきます。
壁に設置した場合で、壁などが近くに移り込む場合、赤外線LEDの照射によって、その部分は白くなります。極一部であれば問題ないのですが、カメラ視野全体の2割~3割程度を占めると、露出補正はその部分が基準となります。結果的に他の部分が暗くなってしまい、意図した監視が出来なくなってしまいます。
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この問題に対する課題は、近くに壁が映らないように設置が一番良いです。次点で思いつくのは、少々強引ですが、壁が映らないように黒のビニールテープをカメラのレンズに直接貼ってしまうことです。現状私は後者のビニールテープ策ですが、効果的に作用しています(監視部分が映らないよりは全然マシです)。
続いて、赤外線LEDは虫の誘因作用が少なからずあるようです(青色ベースの白色LEDとは波長が違う)。今のところ頻度は数日に1回程度ですが、これから本格的な夏になるとわかりません。設置場所によっては虫による検知率が高くなるかもしれません。
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さらに、雨・風が結構強い場合、タイミングによって目の前の雨が赤外線照射されることで、反応することがあります。これも設置場所によると思いますが、雨の影響を受けやすい場所は注意したほうが良いです。対策として考えられるのは、赤外線LEDを利用しない(常時日中モード)にすることになります。ただし、赤外LEDを使わない場合、周りが真っ暗だと全然映りません。街灯でもあれば若干は映りますがはっきりした視認は難しいです。であれば、常夜灯設置+日中モードが確実です。もしも深夜モードが使い物にならない場合は、常夜灯の設置を検討する必要がありそうです。
問題 | 対策案 |
---|---|
白飛びしてしまう。 | 設置場所を考え直す。 壁等が映らないように、部分的にレンズ部にビニールテープを張る。 |
赤外線に虫が反応する。 赤外線に雨が反応する。 | 常時、日中モードにする。 常夜灯を設定する。 |
なお、Tapoの最新型「C320WS」はセンサーライトが搭載さています。
注意したいのはカメラにセンサーライトがあったとしても、照射場所によっては白飛びしたり、意図した部分を明るくできない可能性があります。その場合、監視ポイントだけを明るくできる屋外ライトは捨てきれません。
その他
スタンドアロンで使えるの?
ここでいう「スタンドアロン」は、インターネットを経由しない利用のことです。つまりインターネット未接続でも映像確認や記録は可能なのか、です。
答え:ある程度は使えます。
例えば、インターネット未接続の状態で、スマホのTapoアプリからカメラ映像の確認、記録データの確認は可能でした。その際「このTapoデバイスはローカル操作のみできます。」と注意書きが表示されていました。
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Wifi不調の時に記録してくれなかったら困るもんね。
この事から、インターネットを必ずしも使うわけではないようです。では、永久にスタンドアロンで利用可能なのか?については不明です。
※初回登録時(ログインID生成等)はインターネット接続が必ず必要です。
今後の希望・期待
完全に個人的な今後の希望や期待を書いておきます。
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(これだけコストパフォーマンスの高い監視カメラに何を求めるのか・・・)
- LANケーブル接続口はオプションにして欲しい。
⇒ これがなければ線がもっとシンプルになるのかなと思います。 - USB充電ケーブル(typeC)も対応して欲しい。
⇒ 長さの問題や誰にでも使える手軽さが犠牲になるかもしれませんが・・・。 - 撮影範囲(広角・標準・望遠)を選びたい。
⇒ 場所によっては広角は広すぎて露出補正も変に無関係な部分が基準になります。画質が若干落ちても良いからデジタル式でもなんとかならないか。出来ればプライバシーの問題を考慮して、無関係な部分を設定で黒塗りできると最高です。 - カメラ台座の接地面を増やして欲しい。
⇒ 接地面が最初から多ければ、別の台座をかまさずに両面テープで簡単設置出来ます。 - レンズフードをオプションで用意して欲しい。
⇒ 深夜モードは反射の影響を受けやすい気がします。 - アンテナをシンプルにして欲しい。
⇒ シンプルにしたら電波強度悪くなるのかな?それともTP-Linkのコンセプトなのでしょうか。
また数年後にはさらに進化している気がします。
まとめ
本記事ではネットワーク対応の監視カメラ「TP-Link社製のTC65(C310)」の簡単なレビュー及び、私が実施した選定ポイントや設置や配線についてご紹介しました。
今回、本体及び、配置や配線用の部品購入で合わせて8000円以内で収めることが出来ました。とてつもないパフォーマンスの高さを感じます。近年は置き配達の需要も高くなっているため監視カメラはつけておいて損はないかなと思います。
なお、設置する際はご近所等、プライバシーへの配慮は必要です(私の家は極力、自分の敷地以外が映らないように調整しました)。また、可能であれば「防犯カメラ監視中」などのシールも張っておいたほうが良いと思います。
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最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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