AWS Windowsファイルサーバの選択肢(雑記)

AWS
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AWS上のサーバでwindows共有(CIFS)を使いたい。

AWSのフルマネージドサービスとしては「FSx for windows」があります。他に自分でWindowsEC2を立てても同じようなことが出来るはずです。コスト含めて簡単に違いを書いていきます。

前提
  • Windows ADを使います。
  • アクセス元はVPC内やVPN経由のオンプレを想定しています。
  • 2022年2月時点の情報を元にしています。

では書いていきます、以下目次です。

選択肢について

現時点で思いつく限りは、以下の2択になります。

  • Amazon FSx for windows
  • EC2構築

Amazon FSx for Windows

FSx for Windowsについて

フルマネージドサービスです。

FSxはVPC内に存在してADにWindows ADを指定可能です。構築はマネジメントコンソール上から数分で実施できます。また、エンタープライズな仕様にも耐えられるスペックを持ち合わせています。

Amazon FSx for Windows File Server | クラウドファイルストレージ | Amazon Web Services
ビジネス用途向けの完全マネージド型 Windows ファイルシステム。

構築後はデフォルト共有フォルダ「share」が作成され「\\宛先\share」でアクセス出来ます。フォルダのACL設定等はWindowsサーバより設定します。

FSx for windowsのコスト

AWS公式サイトに詳しいコストは載っています。

https://aws.amazon.com/jp/fsx/windows/pricing/

試しに、最も低価格で利用する場合のコストを計算してみます。

コスト構成と値は以下とします。

  • タイプ:シングルAZ
  • ストレージ容量:2000GB(シングルAZ最低値)
  • スループット容量:32Mバイト(最低値)
  • バックアップ容量

※転送料金はVPC内であれば無料です。Direct Connect等、外部転送する場合はコスト発生しますが割愛します。

項目コスト(USD)計算式補足
ストレージ容量322000*0.016毎月の GB あたり 0.016USD
スループット容量8132*4.5毎月の MBps あたり 2.530USD
バックアップ容量1002000*0.05毎月の GB あたり 0.050USD
合計213
東京リージョン(2022/2)

なお、初回以降のバックアップは差分のため+αが費用としてかかります。外部転送が発生しなくても毎月これだけの費用が発生することになります。

補足

AWS公式サイトに「データ重複排除を有効にした場合の料金」というのがありますが、適用したから料金が安くなるわけではありません。重複排除が上手く作用すれば4TBデータが2TBで済むので定義容量は半分でいいですよって意味です。

自分でEC2を構築

自分でEC2を構築について

特に専用サービスは利用せず、自分でEC2を作成して共有フォルダを設定して管理していきます。
WindowsOSでも良いですし、LinuxOSでSambaを使っても良いと思います。

自分でEC2を構築のコスト

FSxの場合と同じように、最低限の運用コストを考えてみます。

コスト構成と値は以下を元にします。

  • EC2タイプ:Windows@t3a.medium
  • EC2稼働時間:30日(1カ月計算)
  • EBS容量:10GB(OS部)+2000GB(Data部)
    ※EBS種別としてOS部はStandard, Data部はSC1とします。
  • バックアップ容量

※転送料金はVPC内であれば無料です。Direct Connect等、外部転送する場合はコスト発生しますが割愛します。

項目コスト(USD)計算式補足
EC2稼働時間48.50.0674*24*30時間辺り0.0674 USD
EBS容量37.210*0.12+2000*0.018standard:毎月のGBあたり0.12
sc1(cold):毎月のGBあたり0.018
バックアップ容量1002000*0.05毎月の GB あたり 0.050USD
合計185.7
東京リージョン(2021/12)

なお、初回以降のバックアップは差分のため+αが費用としてかかります。外部転送が発生しなくても毎月これだけの費用が発生することになります。

最低限の構築とした場合のコスト結果を見ると、FSxのほうが若干高いという結果になりました。FSxのスループット値が意外とコストを占めています。

(補足) ウィルススキャンについて

FSX for windowsのウィルススキャンは機能としては存在しないため、利用者自身で適当なEC2にドライブをマウントして定期的にスキャンする必要があります。

マウントして定期スキャン?時間かかりそう。

ファイル数によっては数週間かかるかもね。

その一方でEC2で構築した場合は、EC2内にウィルススキャンソフトを導入していればリアルタイムでのスキャンが可能です。地味だけど魅力的なメリットの1つです。

※Amazon FSx for NetApp ONTAPであれば、ウィルススキャン機能を持っているようです。
https://aws.amazon.com/jp/fsx/netapp-ontap/

まとめ

AWSを利用したWindowsファイル共有は現時点で「Amazon FSx for Windows」「自分でEC2構築」があります。簡単なのは「Amazon FSx for Windows」ですが、FSxのほうが若干コストは高いです。ただ、FSx for Windowsはスケールアップが簡単で、SSDのマルチ構成を採用すれば、数ミリアクセスで大規模利用も可能です。自分でEC2構築は、小規模チーム内で使いたいだけであれば選択肢になりえますが、基本はFSxの一択になると考えます。

比較項目FSx for windowsEC2
導入手頃さ
コスト
拡張性
可用性
性能
比較表を作るならこんな感じですかね。

今後は「Amazon FSx for Windows」で困惑した点なども紹介していきたいと思います。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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