〜15fpsと25fpsの見え方を比べてみた〜
監視カメラを選ぶとき、意外と見落とされがちな「フレームレート(fps)」の違い。fpsが高いほど動画は滑らかになると言われますが、実際どの程度の差があるのでしょうか?
今回は、Tapo C216を使って「15fps」と「25fps」の動画を比較し、その見え方の違いを検証してみました。
条件・テスト概要
- 使用機種:Tapo C216
- テスト内容:15fpsと25fpsの動画を同条件で撮影
- 撮影環境:暗めの室内
- 照明パターン:
- 蛍光灯あり
- カメラ本体の白色LED点灯
- 赤外線LED点灯
- 照明なし(真っ暗)
次のラジコンを走らせて撮影しました。

それぞれの状態で動画を撮影し、静止画キャプチャも比較しました。
結果
動画比較:fpsが高いほど動きが滑らか
まずは動画の動きから。
◆ 25fps動画(室内蛍光灯)
◆ 15fps動画(室内蛍光灯)
やはり25fpsの方が圧倒的に滑らかで、車や人の動きがより自然に感じられます。
一方で、15fpsではややカクつきを感じる場面もあり、特に動きの速い被写体では差が出やすい印象でした。
ただし、監視用途としては15fpsでも十分実用的です。
被写体の判別や動線の把握に大きな支障はありません。
静止画キャプチャ比較:fpsの高さはほぼ影響しない
動画のフレームレートが高いからといって、静止画が見やすくなるわけではありません。
実際、キャプチャ画像を比べても、車のナンバーや被写体の見やすさはほぼ同等でした。
◆ 静止画キャプチャ「25fps動画(室内蛍光灯)」

◆ 静止画キャプチャ「25fps動画(室内蛍光灯)」

fpsは「動きの滑らかさ」に関係しますが、「1枚の絵の鮮明さ」にはほぼ影響しないという結果です。
(参考) 照明条件による見やすさの違い
fpsよりも見え方に大きく影響したのが照明条件でした。
◆ 25fps動画(白色LED)
◆ 25fps動画(赤外線LED)
◆ 25fps動画(照明なし)
| 照明パターン | 見え方の特徴 |
|---|---|
| 蛍光灯あり | バランス良く、自然な色合い |
| 白色LED | 明るく、もっとも見やすい |
| 赤外線LED | 暗所でも視認可。ただし白飛び気味 |
| 照明なし | ノイズが多く、ディテールが潰れる |
結果として、白色LEDを使用した撮影が最もクリア。
赤外線モードは暗所でも便利ですが、明暗差の激しい場所ではやや不自然な映像になりました。
参考までに、以下キャプチャ画像です。
fpsは「滑らかさ重視」か「データ軽量化」か
フレームレートの違いは、単純に「滑らかさ」だけでなく、データ容量や通信負荷にも関係します。
| 比較項目 | 15fps | 25fps |
|---|---|---|
| 動きの滑らかさ | △ ややカクつく | ◎ 非常に滑らか |
| データ容量 | 小さい | 大きい |
| 通信負荷 | 低い | 高い |
| 録画時間(同容量で) | 長い | 短い |
| 向いている用途 | 常時録画、低帯域環境 | 動体検知、細かい動きの確認 |
つまり、常時録画など長時間運用では15fps、
車の動きや人の挙動を細かく確認したい場合は25fpsが向いています。
まとめ
今回の検証では、次のような結果になりました。
- 25fpsは動きが滑らかで自然な印象
- 15fpsでも監視用途には十分
- 静止画の見やすさはfpsにほぼ依存しない
- 照明環境のほうが映像品質に大きく影響
fps設定を変えても劇的な画質差はありませんが、
動きのある場面を重視するか、録画容量を重視するかで選ぶのがポイントです。






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