このページではEBS(Elastic Block Store)について基本的なことを書いていきます。AWS資格勉強であったり、業務でAWS触り始めの人向けの内容になります。
早速いきます!
EBSってなんですか?
概要
Amazon Elastic Block Storeの略であり、EC2コンピュータにつけるハードディスクドライブ(HDD)のことです。内蔵ストレージと呼ぶこともあります。
EBSはEC2から取り外して(デタッチ)、別のEC2に取り付ける(アタッチ)することも出来ます。主にEBSが壊れてしまった場合ですね。
EBSはどこにある?
任意AZです。EC2とEBSは「同じAZ」である必要があります。
例えば、AZ-1aのEC2からAZ-1cのEBSをアタッチすることは出来ません。別のAZに複製や移動するためにはスナップショット(後述)を作成してから、任意AZに作成という流れになります。
EBSの種類
用途に応じて色々な種類があります。
性能が良いEBSはコストも高いです。
要件がざっくりで良いのであれば「Standard(マグネティック)」や「gp3」あたりの使い勝手が良いです。
EBSの種類 | ざっくり特徴 |
---|---|
io2Block Express | 超高iops向け ※めっちゃ高い。iops課金も常時発生する。 |
io2 | 高iops向け ※けっこう高い。iops課金も常時発生する。 |
gp3 | 汎用SSDで使いやすい。 iopsやスループットは初期値(無償)でも使いやすい。 |
gp2 | 汎用SSDで使いやすい。 |
st1 | 低速HDD(スループット優先)でログ保存には使える。 bootディスク(OS)には使えない。 |
sc1 | 低速HDDでログ保存には使える。頻度低め。 bootディスク(OS)には使えない。 |
standard | 汎用HDDで使いやすい。 旧世代でもまだまだ使える。 マグネティック(マグ)とも呼ばれる。 |
通常、任意EBSは1つのEC2にしかアタッチ出来ませんが、io2Block Expressやio2、io1は「Amazon EBS マルチアタッチ」をサポートしています。(が、共有フォルダのようなものではなく、使いどころは非常に厳しい。)
EBSのバックアップ(スナップショット)
「スナップショット」としてバックアップすることが出来ます。
スナップショットは内部的にはS3に存在し、直接EC2にアタッチすることは出来ません。そのスナップショットが必要になった際は、スナップショットからEBSを作成して、アタッチという流れになります。
※なお、スナップショットの料金は東京リージョンで現在は0.025$です。EBS単体よりはだいたい安いのですが、Cold HDD (sc1)の0.018$よりは高いという不思議っぷりです。Cold HDD (sc1)を選択するケースは少ないと思いますが、スナップショットを取得すると、あれ?って感じることがあるかもしれません。
※初回はEBSの全エリアがスナップショットとして保存されますが、2回目以降は差分です(差分の増分見積りは難しい)。初回のスナップショットを消しても問題ありません(2回目以降のスナップショットはちゃんと使えます。)
ディスク容量の増減について
EBSによって最小容量や最大容量が違います。
また、EBSの容量は後から変更できますが、減らすことは出来ません。課金は実容量ではなく、EBSの定義容量(最大容量)に対しての課金です。増やすことは簡単ですので、当初から巨大な容量確保はコスト的にもったいないです。
減らすことは出来ないの?
残念ながらEBSの定義容量を減らす操作はありません。
どうしても減らすのであれば、新EBSをEC2にアタッチしてフルコピーになります(windowsであればrobocopyとか)。ただ、この方法はOSが入ったBootディスクに対しては難しいでしょう。単純コピーではOSが起動しません。
※vmwareであればvmware converterを経由させれば、ディスク縮小は出来たんですけどね。残念ながらAWSにそのようなサービスはまだありません。
まとめ
EBSに関してざっくばらんに解説してみました。AWSにおいてEC2展開をメインとしている場合、EBSは超基本であって重要です。データのバックアップと組み合わせて是非使いこなせるようになりましょう。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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