Android向けの紛失防止タグがGoogleの「Find Hub」に対応し、選択肢は一気に増えました。
ところが実際に使ってみると、iPhoneでは当たり前の「置き忘れ通知」がAndroidでは使えない、という点に気づきました。本記事では、AndroidのTagでなぜ置き忘れ通知が使えないのか、そして現状どう対処するしかないのかを整理します。
※2025年12月時点の情報です。
AndroidのTagがFind Hub対応になったのは素直にうれしい
Android向けの紛失防止タグ(以下、AndroidのTag)が、GoogleのFind Hub(旧:デバイスを探すネットワーク)に対応したのは、かなり大きな前進です。
これにより、タグ単体でも“人のいるところ=ネットワーク”を使って位置を把握できるようになりました。

しかも、タグ本体の価格は全体的に安価。
数千円台で購入できる製品も多く、「とりあえず付けておく」用途にはありがたい存在です。
なぜAndroidのTagは安いのか?
理由のひとつとしてよく挙げられるのが、UWB(超広帯域)に未対応である点です。
UWBは、方向や距離をかなり正確に測れる技術ですが、
- 対応スマートフォン自体がまだ限られている
- コストが上がりやすい
といった事情もあり、AndroidのTagでは省かれているケースがほとんどです。

一方、AppleのAirTagは価格がやや高めですが、
- UWBに対応
- iPhone側の対応機種が多い
という強みがあります。
さて本題:「置き忘れ通知」がAndroidでは使えない?
iPhoneでは当たり前の「置き忘れ通知」
iPhone+AirTagでは、
「この場所にタグを置いたまま離れました」
という置き忘れ通知が標準機能として使えます。
カバンや鍵を忘れたときに、わりと本気で助けてくれる機能です。
Android(Find Hub)ではどうなのか?
結論から言うと、Find Hubには現時点で同等の機能は用意されていません。
- 一定距離を離れたら通知
- 指定した場所から離れたら通知
といった“置き忘れ防止”の仕組みは、Find Hubの標準機能としては提供されていないのが現状です。
そもそも「置き忘れ通知」とは?
簡単に言うと、次のような仕組みです。
- スマホとタグがBluetoothで接続されている
- 一定距離以上離れる
- または、登録した場所からタグだけが残る
→ スマホに通知が届く
つまり「失くした後に探す」ではなく、「失くす前に気づかせる」ための機能です。
では、Androidではどうすればいいのか?
結論:メーカー専用アプリを使うしかない
現状、Androidで置き忘れ通知を使いたい場合、
タグメーカーが提供する専用アプリに頼るしかありません。
例:Anker(Eufy)
Ankerのタグは、Eufy Securityアプリを使うことで、
- スマホとタグの接続が切れた際の通知
といった機能に対応しています。

Pebblebee(ペブルビー)
Pebblebeeにも専用アプリはありますが、
置き忘れ通知に相当する機能は現時点では未対応です。
今後のアップデートに期待、という位置づけになります。
Mili / UGREEN
これらのタグは専用アプリ自体が存在しないため、
Find Hubのみでの利用となり、置き忘れ通知は使えません。
Find Hubが対応してくれれば解決する話では?
正直なところ、その通りです。
Find Hub側で
- 置き忘れ通知
- 場所ベースのアラート
といった機能が実装されれば、メーカー差は一気になくなります。
ただし、今のところ公式にそのような予定は示されていません。
Find Hubは「見つける」ことに特化しており、「忘れない」方向の機能はまだ優先度が低いのかもしれません。
まとめ
- AndroidのTagがFind Hub対応したのは大きな進化
- タグが安価なのはUWB未対応であることも一因
- iPhoneでは標準の「置き忘れ通知」は、Android(Find Hub)では使えない
- 現状はメーカー専用アプリに頼るしかない
- Find Hub対応に期待したいが、今のところ予定はなさそう
「失くしてから探す」ことはできるようになったAndroidのTag。
あとは「失くす前に気づく」仕組みが、標準で使えるようになる日を待ちたいところです。


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